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空調設備士(空気調和・衛生工学会設備士)とはどんな資格?

2022.03.28

皆さんは、空調設備士(くうちょうせつびし)という資格をご存じでしょうか。

正式名称を「空気調和・衛生工学会設備士」といい、建築設備における資格の一種です。
温度調節や湿度調節、換気、空気清浄など室内の空気調和を行う「空調設備」に関する知識や技能を有した人に与えられます。

建築設備士や配管技能士など、似たような資格がたくさんあるため、違いが分かりにくいこともあるでしょう。

そこで今回は、空調設備士の資格についての概要や、取得するメリット、どのような仕事をする際に有利になるのかを併せてご説明いたします。

 
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空調設備士(空気調和・衛生工学会設備士)とはどんな資格?

空調設備士(空気調和・衛生工学会設備士)とはどんな資格?

まず、空調設備士とはどのような資格なのか、また取得するメリットを解説します。

空調設備士は空調に関する民間資格

「公益社団法人空気調和・衛星工学会」が実施する設備士検定試験の一つに、空気調和・衛生工学会設備士というものがあります。

空気調和・衛生工学会設備士の資格は、空調部門と衛生部門に分かれており、空調部門に合格すると空調設備士の民間資格が得られます。

空調部門と衛生部門の両方に合格すると「工学会設備士」の資格が与えられます。

空調設備士は建築業界で高く評価される

工学会設備士の試験は、空気調和・給排水衛生設備にかかわる技術者の育成と技術の向上を目的として実施されています。

昭和31年に、第一回が行われた歴史のある資格試験で、一般的な認知度は低いものの、建築業界では広く知れ渡っています。

建築業界で仕事をしたい人は、空調設備士の資格を持っておくと、就職時に有利になるでしょう。

また、合格者は2年の実務経験を経て、建築設備士の国家資格の受験資格が得られます。
建築設備士の取得後、一定要件を満たすと一級建築士の受験が可能になるため、キャリアアップするには必須ともいえます。

空調設備士の仕事内容や有利になる職種は?

空調設備士の実際の仕事内容や、資格取得で有利になる職種についてご説明します。

建設設備会社での空調設備にかかわる仕事

空調設備士として仕事をする場合、主に建設設備会社の空調設備の施工図作成、設計、施工管理などを行います。
「空気調和設備工事」と呼ばれる工事です。

冷暖房や換気に関する空調設備を適正に設計・施工することは、室温や湿度を快適に保つために不可欠です。

スムーズな給排気が行えるような空気の流れをつくることも、空調設備士の重要な職務となります。
空調設備の設置に伴う、配管工事やダクト工事の設計や施工なども行います。

空調設備は、オフィスビルや商業施設、教育機関、病院など、あらゆる建物に設置されているため、空調設備士が活躍できる場所は多いです。

さまざまな設備の工事に携われる

空調設備士(空気調和・衛生工学会設備士)の資格を持っていると、空調設備以外にもさまざまな設備工事に携わることができます。
主に、以下の4種類の工事が挙げられます。

給排水衛生設備工事

給水、給湯、排水、ガス、厨房など水にかかわる設備の工事です。

環境衛生設備工事

汚水処理、し尿浄化槽、塵芥処理、公害防除設備など汚水処理設備の工事です。

消火設備工事

消火栓、スプリンクラー、水噴霧、粉末消火、火災報知器、避難はしごなど消火関連の設備工事です。

特殊管設備工事

冷蔵、冷凍、輸送管、産業設備など工場内の設備工事です。

 

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空調設備士の難易度や受験資格について

空調設備士の資格を取るには、公益社団法人空気調和・衛生工学会の設備士資格検定試験を受ける必要があります。
ここでは、空気設備士に合格する難易度や受験資格についてご説明します。

空調設備士の難易度は?

平成20年度の合格率は43%でした。
講習会や過去問題集、参考書などを利用して、しっかりと勉強しておけば、さほど難易度が高い試験ではありません。

空調設備士の受験資格は?

空調設備士を受験するには、所定の学歴と実務経験を満たす必要があります。

ここでいう実務経験とは、建築設備の設計や工事監理、施工管理、見積、積算等の業務および建築設備に関する研究機構や行政等に従事した経験のことです。

理科系の大学院や専攻科などの課程も、実務経験に含むことができます。

大学理科系課程 0年
短期大学理科系課程 1年以上
高等学校理科・工業系課程 4年以上
高等学校建築設備系 3年以上
認定各種学校 設備士資格検定委員会で年数を認定
以上に該当しない者 7年以上(満18歳以上)
職業能力開発総合大学長期課程(4年制) 0年
職業能力開発大学校または職業能力開発短期大学校(専門課程) 0年

空調設備士の受験申込方法は?

申込サイトで登録を行い、受験料の支払いをします。
受験料は空調部門・衛生部門各9,900円です。
コンビニ決済、クレジット決済、ペイジー決済から選択可能です。

その後、受験申込書、受験資格および実務経歴書、学校卒業証明書、写真などの必要書類を公益社団法人空気調和・衛生工学会に送付します。
郵送の際は、必ず郵便局窓口にて、簡易書留で送るようにしましょう。

申込サイト:公益社団法人空気調和・衛生工学会 設備士資格検定試験

まとめ

今回は空調設備士(空気調和・衛生工学会設備士)の資格について、ご説明しました。

空調設備士は建設業界で働くには非常に有利な資格ですが、受験するのに学歴や実務経験が必要となるため、誰でも受けられるというわけではありません。

所定の最終学歴に該当しない場合でも、7年以上の実務経験があれば受験することが可能になります。

協立工業には、資格取得のサポートもあるので、働きながらスキルを身に付けてキャリアアップすることができます。
空調設備士はもちろん、建設業界で役立つ資格に興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

 
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