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スプリンクラーの設置費用はどのくらい?補助金制度もチェック!

2022.07.26

スプリンクラーと聞くと、農地や野球場などのグランドに散水している装置を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、ここでは火災が起きたときに人の命を守ってくれる消化用のスプリンクラーについて紹介します。

スプリンクラーの役割や設置基準を詳しく解説したうえで、設置の流れや気になる費用面についても記載しています。
一般住宅でもスプリンクラーの設置を義務付けられることもありますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

 
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スプリンクラーの設置費用はどのくらい?補助金制度もチェック!

スプリンクラーとは

消火用のスプリンクラーは、建物で火災が起きたときに作動し、散水して消火活動を助けてくれるとても重要な役割を担っている消防設備の一つです。
建物にスプリンクラーを設置していると、初期消火成功率が96%にもアップするというデータもあります。

消火用スプリンクラーは、建物の天井に配置されていて、火災が発生すると熱を感知し放水口が開いて自動に広い範囲に散水する構造になっています。

 

散水は天井に設置された排水管を通して行われ、放水と共に消化ポンプが自動に作動し、警報ベルが鳴る仕組みになっているとても優秀な設備です。

消火用のスプリンクラーは、建物を新築するときだけでなく、後付けすることも可能となっています。
設置費用については後で詳しく説明しますが、後付けで増設する場合は料金が割増になるため注意が必要です。

スプリンクラーの設置基準

前項でスプリンクラーは後付けできると紹介しましたが、そもそもスプリンクラーには設置基準が定められており、建物の所有者が自由に設置するか否かを決められるものではありません。

消防法の消防法施行令第12条により、設置基準は細かく定められており、建物の延べ床面積や階層などによって設置すべき設備も異なります。

消火用のスプリンクラーには、いくつかの種類が用意されています。

 

一般的なビルでは、スプリンクラーヘッドの感熱部が熱で溶けることによって起動する「閉鎖型湿式」、水道管が凍る可能性がある工場や倉庫にはスプリンクラーヘッドの感熱部が溶け空気を放出した後で起動する「閉鎖型乾式」などがあります。

建物や置かれた環境などによって、最適な設備を選択しなければいけません。

 

消火用スプリンクラーを設置しなければいけないのは、基本的には火災が発生することによって大きな経済的損失を被る場所や、消火活動がコ困難な高層建物や地下街などです。
もちろん、病院や福祉施設やホテルや映画館などの、火災により多くの人の命が失われる心配がある施設への設置も義務付けられています。

また、一般住宅であっても、地下室や窓のない部屋などにはスプリンクラーを設置しないと法律違反になってしまうので注意が必要です。

 

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スプリンクラー設置の流れ

以下に、消火用のスプリンクラーを設置する流れを手順に沿って紹介します。

手順1. スプリンクラーヘッドの取り付け位置と設置個数の算定

消火用スプリンクラーは、それを設置する場所の面積や間取などによって取り付け位置と設置個数などが変わります。
必要になるスプリンクラーヘッドの個数によっても設置費用がかなり異なるため、専門業者に正確な採寸・設計をしてもらわなくてはいけません。

手順2.スプリンクラー設置工事着工届の提出

スプリンクラー設備には水が必要なため、配管の系統図も作成しなければいけません。
作成した図面や概要表、配管系統図などを持参して所轄の消防署へ着工届を提出します。

手順3.配管工事

スプリンクラーを設置したことがない建物へは、天井裏へ配管を通す必要があります。
スプリンクラーを設置する箇所に合わせ、配管を施工します。

手順4.設備の取り付け

スプリンクラーヘッドなどの設備や配管、ポンプユニットを接続します。
接続完了後には空気による圧力のテスト、水漏れ発生テストなどを行い、設備施行が完了となります。

手順5.スプリンクラー設備設置届の提出

所轄消防署へ図面や概要表、配管統計図を持参して、スプリンクラー設備設置届を提出します。
その後に消防署の検査が終了し、問題なければ全ての作業が完了となります。

スプリンクラーの設置費用

気になる消火用スプリンクラーの設置費用は、一台あたり約10万円が目安となります。
しかし、これはあくまでも目安であり、建物の大きさや部屋の広さや間取によっても設置個数は変わりますし、新築や後付けの増設工事によってもかかる費用は大きく変わってきます。

 

例えば、延べ床面積150㎡の一般住宅に設置する場合は、最低でも50~100万円ほどの費用はかかり、同じ面積の福祉施設に設置して250~300万円ほどの施工費がかかったという事例があります。

さらに、古くなった配管を取り外し廃棄して、代わりに新しい配管を取り付ける更新工事ともなると、100㎡で2,000万円以上の費用がかかるとされています。

 

多額の設置費用がかかるスプリンクラーですが、介護系施設や医療系施設などは補助金が出る対象になっています。
補助金の額は、医療系施設には「有床診療所等スプリンクラー等施設整備事業補助金」という名目で、全工事費の2分の1が支給されます。

 

介護系施設の場合は、各市町村によって異なりますが、面積が275㎡以上~1,000㎡未満だと9,000円/㎡ × 面積分が、1,000㎡以上の平屋建てで17,000円/㎡ × 面積分程度が支給されます。

 

消火用スプリンクラーに関することなら「協立工業」にご相談ください。
協立工業は、スキルを身に付けてキャリアップできる環境があります。興味がある方はぜひお問い合わせください。

 
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