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配管工の資格取得ガイド!1~3級の難易度と合格率、その他就職先について解説

2023.07.31

この記事を見ている方は、配管工という職業に関心がある方、あるいはすでに配管工として活動していて更なるスキルアップを目指している方ではないでしょうか。
これからの不安定な日本の情勢から、配管工のようなスキル職の人気が高まっています。

今回は配管工の資格とその取得難易度、さらには受験資格や合格基準、試験内容について詳しく解説。
それぞれの資格が何をもたらし、どのような仕事につながるのかも併せてご紹介します。

配管工の資格取得ガイド!1~3級の難易度と合格率、その他就職先について解説

配管工とは?キャリアと資格の概要

まずはじめに、配管工とはどのような職業か、キャリアの資格について解説します。

配管工の役割と就職先

配管工は、建築物や設備の配管設備を設置、修理、保守する職業です。
住宅、オフィスビル、工場など、私たちが生活する様々な場所で重要な役割を果たしています。
また、資格を取得することで、専門的な知識と技術を証明でき、建設会社、設備会社、メンテナンス会社など、さまざまな分野で幅広い就職先が開けます。

配管工の資格一覧と概要

配管工の資格は大きく分けて3つのレベルがあります。
1級、2級、そして3級という3種類の資格が存在します。

それぞれの級には、一定の専門知識と技術が求められ、その難易度は1級が最も高く、3級が最も基礎的な資格となります。
各級の受験資格は実務経験が基本となり、1級は7年以上、2級は2年以上、3級は実務経験を有する者が受験可能です。

なお、学歴によって受験可能な実務経験年数が短縮される場合があります。

配管工資格の受験手数料と試験内容、合格率

配管工の概要がわかったところで、実際にどれくらいの合格率か気になりますよね。
公表はされていませんが、実際にある程度の指標は分っています。

受験手数料

配管工の資格試験の受験手数料は、学科試験が3,100円、実技試験が18,200円です。
これは標準額で、都道府県によって異なる場合があります。

試験内容と合格基準

1級から3級までの資格試験は共通して、実技試験と学科試験が実施されます。
実技試験では「製作等作業試験」が行われ、制限時間内に物の製作、組立、調整等を行います。

また1級・2級では「計画立案等作業」試験も行われ、判別、判断、測定、計算等を行います。
学科試験は〇×式と選択式による出題がそれぞれ25問ずつ、全50問の試験が行われます。
厚生労働省により、合格基準は「100点を満点として、原則として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上」と定められています。

非公表ですが、合格率は一級・二級が40%前後、三級が70%前後とされています。

3級配管工の資格 取得難易度とスキル

3級配管工が、どのようなスキルの活用ができるか解説します。

3級配管工の資格取得の難易度

3級配管工の資格は、配管工としての基本的な知識と技術を証明するものです。
試験は、一般的な配管工の作業に必要な知識を問うものが多く、独学でも学習が可能ですが、専門学校や教習所での学習を通じて理解を深めることもおすすめです。

3級配管工の資格で身につくスキルと活用場面

3級配管工の資格を取得すると、配管の基本的な施工技術と計画立案の能力、さらには安全対策や法規制に関する基本的な知識を身につけることができます。
これらのスキルは、住宅や小規模な施設の配管工事に活用することができます。

3級配管工としての就職先

3級配管工の資格を持っていると、一般の建設会社や設備会社での配管工作業員として就職することが可能です。
また、小規模な施設のメンテナンスや修理の仕事も担当することができます。

2級配管工の資格 取得難易度とスキル

2級配管工が、どのようなスキルの活用ができるか解説します。

2級配管工の資格取得の難易度

2級配管工の資格は、配管工としての専門的な知識と技術をより深く学ぶ資格です。
試験の難易度は3級よりも高く、専門的な知識と実務経験が必要です。
また、実技試験もあるため、実際の作業経験を持つことが求められます。

2級配管工の資格で身につくスキルと活用場面

2級配管工の資格を取得すると、一般的な配管工作業だけでなく、大規模な施設や工場などの配管工事に関する専門知識と技術を身につけます。
さらに、プロジェクト管理の基礎も学ぶことができます。

2級配管工としての就職先

2級配管工の資格を持っていると、大規模な建設プロジェクトに携わる機会が増えます。
建設会社や設備会社の現場監督やプロジェクトマネージャーとして活躍することも可能です。

1級配管工の資格 取得難易度とスキル

1級配管工が、どのようなスキルの活用ができるか解説します。

1級配管工の資格取得の難易度

1級配管工の資格は、最も高度な専門知識と技術を証明する資格で、取得は難易度が高いです。
広範で詳細な知識と豊富な実務経験が必要で、さらに実技試験では高度な技術力が求められます。

1級配管工の資格で身につくスキルと活用場面

1級配管工の資格を取得すると、複雑な配管システムの設計から施工、メンテナンスまで全てを管理できる能力を身につけます。
また、プロジェクト全体の管理やリーダーシップも求められます。

1級配管工としての就職先

1級配管工の資格を持つと、プロジェクトリーダーやマネージャーとして、大規模な建設プロジェクトや工場の設備管理などの高度な仕事を担当することができます。

配管工の資格取得をして一歩を踏み出そう

配管工の資格取得は、技術力と専門知識を証明し、信頼性と職業的な価値を高める重要なステップです。
その難易度は資格のレベルによりますが、自分の能力を信じてチャレンジしましょう。
そして、それぞれの資格が開くキャリアパスを理解し、自分の目指す方向に向けて一歩を踏み出してみてください。

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