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管工事の実務経験で管工事施工管理技士になれる?資格取得の条件とは

2022.03.25

配管工にやりがいを感じているなら、経験を生かしてスキルアップを目指しませんか?
国家資格である管工事施工管理技士は、建設現場には欠かせないため、たくさんの現場で求められます。
試験を受けるには、管工事の実務経験や筆記試験に受からなくてはならず、誰でも簡単には受けられません。
そこで今回は、管工事施工管理技士の特徴や受験資格、受験費用などを詳しく解説します。

管工事の実務経験で管工事施工管理技士になれる?資格取得の条件とは

管工事施工管理技士って何?

管工事施工管理技士は、配管にかかわる工事の計画や作成書づくり、安全・品質管理を行うなど、専任・監理技術者として働くための資格です。
国土交通省が管轄する国家資格のひとつで、資格の区分は1級と2級に分けられています。

資格を取るには第一次・第二次の検定が2回あり、毎年1回試験を実施しています。
どちらの区分でも合格すると「管工事施工管理技士」と名乗れますが、働く環境によって求められる資格が違います。

 1級と2級の資格は何が違うの?

管工事施工管理技士1級と2級の大きな違いは、工事現場の規模です。
建設工事に携わるには、営業所に専任技術者、工事現場には主任技術者を置かなくてはいけません。
1級は大規模な工事である特定建設業や一般建設の、専任・主任・監理技術者として認められます。
2級は一般建設業として許可を認めてもらえる専任・主任技術者までの役割が認められます。
2つの違いに悩んだ時は「大きな工事は1級、一般的な工事は2級」と覚えておくと、わかりやすいです。

管工事の実務経験は必要?受験の条件

受験の条件は、管工事の実務経験の有無、学歴や現在保有している資格によって違います。

 1級の受験資格

1級の受験資格は冷暖房や換気の配管設備などの実務経験が必要です。
実務経験のほか、学歴や資格など、受験資格として定められた条件をクリアしていることも重要です。

例えば、大学や専門学校・高度専門士の指定学科なら、卒業から3年以上の実務経験がある人(指定学科以外の大学なら、卒業から4年6ヶ月以上の実務経験がある人)です。

専門学校や大学を卒業していなくても、管工事施工管理技士2級がある人は、合格後5年以上の実務経験があれば1級が受けられます。
また、管工事の実務経験が15年以上ある人であれば2級を取得していなくても、受験できます。

2級の受験資格

2級の受験資格は、冷凍/冷蔵や下水道などの管工事経験が必要です。
1級同様に、必要となる実務経験の年数は、学歴によって違います。

例えば、大学・専門学校「高度専門士」の指定学科なら卒業後1年以上の実務経験が必要です。
指定学科以外なら卒業後1年6ヶ月以上を求められます。
指定学科以外の高校・専門学校(高度専門士・専門士を除く)卒業が最終学歴なら、卒業後4年6ヶ月以上の実務経験があれば受験できるため、1級に比べるとハードルは高くありません。

管工事の実務経験あり!費用はどれくらい?

受験費用は、取得する級によって違います。

【1級】

・第一次検定10,500円
・第二次検定10,500円

【2級】

・第一次検定5,250円
・第二次検定5,250円
・第一次と第二次検定を同時に受ける場合、10,500円

2級は、2つのパターンで受験できます。
第一検定は17歳以上であれば受験できますが、第二次検定は2級の第一次検定の合格と学歴と資格に合わせた経験、または第一次検定免除者という条件をクリアしなくてはいけません。

他にも、問題集や講習費用が発生する可能性があります。

 

管工事の実務経験があれば合格できる?

管工事として長く働いていたからといって、必ず受験に受かるとは限りません。
合格率は、1級の第一次検定が約24~52%、第二次検定が約52~63%です。
2級は第一次検定が約57~69%、第二次検定が約40~44%です

国家資格であり責任を要するので、難易度は高いのが現状ですが、合格に向けた対策をしっかり取り組むことで合格率を高められるでしょう。

管工事で実務経験を得たい!取得するメリットは?

管工事施工管理技士は、管工事施工管理の専門家です。
生涯、建設工事に携わる仕事をするのであれば、取得して損はない資格といえるでしょう。
管工事としてさまざまな経験をしてから資格を保有すると、次のようなメリットがあります。

・主任や管理者として働ける
・企業の評価につながる
・多くの企業から求められる人材になれる

資格保有者は、大小の規模問わず建設工事の現場にとって必要不可欠な人材です。
とくに大きな建設現場では営業所や現場に技術者を置かなくてはいけません。

また、1級の資格を保有する人材が在籍すると、公共工事の入札の企業評価である経営事項審査の技術力評価につながります。
技術力評価は1級の資格保有者の人数でカウントするため、企業にとっても優良な人材として認められるでしょう。

どの現場でも人材不足に悩んでおり、管工事施工管理技士の資格保有者は企業から求められるため、重要性の高い資格といえます。

まとめ

管工事の実務経験があれば、管工事施工管理技士を受験することが可能となります。
学歴によって、必要な実務経験年数が異なるので、まずは実務経験の年数をクリアしましょう。
そして、実務経験の年数をクリアした後にチャレンジをすれば、資格を得られる可能性もあります。
管工事施工管理技士は、さまざまな現場で求められる資格であり、取得後のメリットが非常に高いです。

協立工業は、スキルを身に付けてキャリアアップできる環境があります。
管工事施工管理技士を目指したいけれど、実務経験が足りないという方は、当社で経験を積んでみませんか。
配管工事に関する資格取得のサポートもあるので、興味がある方はぜひお問い合わせください。

 

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